Characters/モエかん(?
 ※本篇をお勧めしたくとも現状プレイが環境的に難しく、更にはPIXIESまわりの詳細はファンブックなどにしか掲載されておらず、お勧めしようがないと言う状況ゆえ、敢えて公式参照キャラ紹介をこうして痛さを交えて綴るに至ったと言う次第。

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 ※自己流PXIES六天+αと、重要人物のざっくりとした、中二要素もりもり公式設定踏まえたキャラ紹介


 ●神崎貴広
 >公式設定
 本篇主人公。漆黒の神崎。元PXIES隊長で序列第壱天。
 178cm65kg B82/W79/H82 O型。男主人公のスリーサイズって誰得なの。
 銀髪(白髪?)に紅or暗紫の瞳。色彩も相俟って線の細い印象の美形だが華やかさ皆無。基本無表情か不機嫌そうな能面の様な顔つき。目が悪く、フレームとつるのない丸眼鏡装備。ほぼビジネススーツ姿。
 本篇で音声は無いが、OVAでのCVは森川氏。
 十年後の趣味は読書。仕事を敢えてサボる事、朝シャワーが好き。甘い物が苦手。
 ほぼ国家の様な企業であるカンパニーに務める社畜。十年前は隊長、十年後は所長と呼ばれがち。
 ナーサリークライムとして覚醒してからまだ三十年程度と日が浅く、まともな記憶もその程度しか保持していないが、生きてきた年数は百年単位。

 ・ナーサリークライム(NURSERY CRYME)とは、世界に五人しかいない五つの根源素(五行)の化身であり、それを操る事が出来る、種としては多分に人間だけど、不死性がありその性質はほぼ神のような存在。その存在を完全に消滅させる事が出来るのは相剋のナーサリークライムのみ。
 貴広が司るのは水気で、その性質の一部である、影の様な闇の様な「漆黒」と呼ばれる力を扱うものの、貴広の力の半分以上は金気のナーサリークライムである霧島差異に因って分割封印されている状態。
 実は、全て貴広の意識由来とは言えないが、無自覚の内に世界を三度ほど滅ぼしかけている。
 ※…ナーサリーライムとは何の関係もありません。

 >十年前のPIXIES隊長時代。
 ・冷徹冷淡冷酷で人間らしい感情を持っていないと評され、心を許した相手以外には非常に淡泊。
 部下を何かと大事にし、特に六天の五人の事は何よりも信頼している。

 >十年後本篇での所長時代。
 ・世界の涯てと言われる南南部諸島2563号島の、落ちこぼれメイドの掃き溜め養成施設の所長として体の良い島流しにされている。…と言うのが本篇開始時の貴広の状況。
 ・相剋である土気のナーサリークライムの極東日没に敗北して以来、ナーサリークライムの力(漆黒)は一見失われているが、休眠状態の様なものであって消滅してはいない。なお本人は消えたと思っている。但し力が一見失われていても、常人以上の再生力や耐久性は持っている。
 力と共に失った右の足は義足になっていて、杖をつかないと長時間の歩行が困難。現状では十年前の最高位エージェントとしての能力はほぼ発揮出来ない。 本篇ではちらほら忘れられている事があるが、設定的には重要且つ必要な要素。
 ・対人格闘能力や重火器の取り扱い、トラップや搦め手にも長けているが、一番の武器は観察力と分析力。常に冷静且つ合理的に物事を判断し、最適な手立てを導き出すが、それが最善と思えば他者を排除する事や自身が損なわれる事でも平然と選択して仕舞う。
 ・自分に対する人の心が解らない欠点があり、ショックや痛みにも鈍く、(近しい者以外の)他者の死や自身の痛みには感情を全く動かされない。
 ・平和な日々の中で、関わった人たちのお陰で人間らしい感情を得る事が出来たが、その反面で冷徹さや合理的な思考が欠けて仕舞い、後先考えずに感情の侭に動こうとして仕舞う事もしばしば。
 ・貴広の現状の境遇自体がある種で仕組まれているだけものでもあり、当人の平和的な望みに拘わらず様々な謀の中心に持って行かれると言う、ナーサリークライムと言う存在故に避けられない運命を背負わされている。
 
 >+α
 ・本篇にて十年変わっていないと言う発言があるので、肉体年齢の老化はナーサリークライムとして覚醒し、成体になった時点でほぼ止まっている。
 この頃に貴広の力の殆どは霧島差異に因って分割され、Alice Firstと言う化け物として封印されている。
 ・左遷後も、カンパニーを出奔した元PIXIESの五人の部下と密かに遣り取りを続けており、彼らは貴広からの連絡に応じて全くの善意で情報を送ったり協力したりと言った事をしてくれている。
 ・当然ながら水に親和性が高く、具合が悪い時や逆に張り切っている時などには無意識に雨を降らせる。水気としてのバフ効果?また、海など水に落ちても通常は溺れたり波に呑まれたりする事もない。寧ろ水を得た魚。
 但し義足は無機物であって貴広の身体そのものではない為にか、本来貴広を害さない筈の海や水も義足だけは拒絶しようとする模様。
 ・ナーサリークライムである為、生物としては人外で、生殖も不可能。転生の輪から外れた存在であり、相克に消滅させられない限りは不死身と言う事で、消滅すればそこで途絶えて転生はしない「筈」。

 ・準公式と言って良いのか、制作者の同人誌(後にファンディスクの小冊子に再掲)に於いてふた○りヒロイン二人にお尻の貞操を奪われると言う、仮にもえろげの主人公としてあってはならない様な悲劇と言うか喜劇をやらかされている。
 ……お陰様でえろげ主人公の筈が総受けイメージになった訳です。
 

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 ●伊勢
 >公式設定
 神風の伊勢。元PXIES副隊長で序列第弐天。
 白っぽいと思われる髪ににっこり線目。眼鏡。五十鈴の双子の兄。貴広の右腕的存在。貴広も何かあると取り敢えずまず伊勢を頼る。
 趣味は読書。犬好きで、犬語を解せると本人は大真面目に語ると言う。
 鉄をも切り裂く風や重量のある気圧の塊を自在に操り、山脈を削り湖の水を巻き上げると言われる異能の持ち主。気圧の壁は防御面での性能も優れており、対戦車砲を撃ち込まれても伊勢には当たる事すらない。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・いつも物静かで朗らか(見た目は)で余り感情を表に出さない。
 ・戦闘における性能は、情報部だとオーバースペック過ぎなのではと言うレベルで、貴広曰く「人間最強のエージェント」。その能力や強さへの信頼は強く、身内贔屓のベタ褒めだなと解るぐらい評価している。

 >十年後本篇時。
 ・貴広の左遷とほぼ同時にカンパニーから逃走。現在も絶賛逃亡中。
 ・本篇では大体のルート共通で、伝書鷲の蛍火を介して貴広の指示(お願い)を受けて動く事になる。
 どうやら2563号号島から見てほぼ地球の裏にいるらしく、貴広もその所在は把握しているので、二人が密に連絡を取っている事が伺える。
 ・一部ルートでは、六天は私怨としか言い様の無い残党狩りに遭っており、伊勢も命を狙われている事を示唆される。
 結果、どうやっても殺せないだろうと思わせる説明と言うフラグを立てられ、敵の能力や正体を貴広らに教える形での噛ませ的殉職をさせられると言う、誠に遺憾な扱いを受ける羽目となる。
 
 >+α
 ・年代設定を見ると、普通に考えれば伊勢と五十鈴の双子の方が貴広より書類年齢は数歳上になると思われる。
 ・一応本篇にて唯一姿が登場した人。後ろ姿だけど。
 ・その際の喋り口調には、嘗ての下っ端で仲間の仇敵相手と言う事もあってか丁寧さは無い。
 ・戦闘に於いては対戦車砲や狙撃銃でも防ぐ大気の壁を構築したり、圧縮した大気を撃ち出すと言う理不尽な強さ。五十鈴と共に七日間に渡り敵艦隊を足止めし交戦したと言う経歴の持ち主。
 但しショートレンジの対処は不得意なので、五十鈴や矢矧や貴広と言った近接を得意とする人員と組むのが多分にセオリー。実際、本篇での殉職の時は間合いの内からの攻撃を食らって斃れている。


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 ●五十鈴
 >公式設定
 神風の五十鈴。元PXIES序列第参天。
 白っぽいと思われる髪に閉じ目。左耳(両耳かは不明)に環状のピアス。伊勢の双子の弟。
 兄同様に物静かで、丁寧な口調で喋るがその言動は結構辛辣で抜け目のない振る舞いをする。音楽好きで趣味は琴の演奏。
 上昇気流の様な風を操る異能持ちで空中戦が得意。その特性で伊勢のサポートも得手としている。嘗て双子揃って空母含む艦隊とガチバトルをした際には、艦載機のキルレシオ180:0と言う恐ろしい戦果をやらかしている。

 >十年前のPIXIES時代。
 ↑基本ステータス以外には全く伺える描写が無いので…。

 >十年後本篇時。
 ・伊勢同様に貴広の左遷とほぼ同時にカンパニーから逃走。絶賛逃亡中なのだが、貴広の「お願い」ならば危険な本社まで即座に向かう事ぐらい物ともしない。
 ・モエかす真霧島ルートでは、テキストのみとは言え、貴広以外のPIXIES六天唯一のリアルタイム登場と会話と言う快挙を果たした。声は若いらしい。
 本篇中では明らかに伊勢の方が存在感が強く、ファンブックの設定でも五十鈴は比較的緩い内容しか記されていなかった為、予想外の配役に驚くこと請け合い。
 ・その会話模様から、貴広に対して非常〜〜〜に過保護且つ、「隊長に危害を加える者は誰であろうと排除する(要約)」と宣言して仕舞う程に隊長命である事が明かされた。終始穏やかに会話をする辺りから、常態の愛の重さが滲み出ている。
 ・六天以外の昔の仲間、飯島や隷は現在の貴広を全否定するが、五十鈴は現在の貴広を肯定しており、それは他の四名も同様なので、五人と貴広との関係性が伺える。十年逃亡者になってまで貴広に添う事を選び、陰から見守っていた年季は半端ない。
 
 >+α
 ・貴広とはオール敬語で話すが、畏まってる風でもなく割とゆるめ。
 ・穏やかな物腰の風情だが、言う事はずばっと辛辣に放つし、催眠で尋問とか当たり前の様に口にするし、行動は異様に早いしと、成程やはりPIXIESとは人外なのだな…と思わせる。
 ・作中唯一のスーツ着用でノータイだが、恐らく空を飛ぶ(気流を操る)際にはネクタイが邪魔になるからだと思われる。きっと過去にタイピンがでこに当たったとか何か厭な思い出があるのでしょう。
 伊勢も一枚絵の中で風を使っている時ネクタイが凄いはためいているので、この双子は素直にノーネクタイでいるか、タイピンぐらいしたらどうでしょうか…。


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 ●島風
 >公式設定
 豪速の伊勢。元PXIES序列第肆天。
 オールバックポニテ(語弊)。骨格太めでガタイの良い兄ちゃん。
 似非関西弁を使いこなすムードメーカー的存在のナイスガイ。スーツの前ボタンは留めない派。
 滅びた国(?)である大阪をこよなく愛しており、それゆえに大阪を壊滅させた極東日没への憎悪も強い。
 その脚力を以て進めぬ道はないと言われ、彼自身己の足に絶対の自信を持っている。太平洋を半日で駆け抜け、高層ビルの壁をも駆け上がる。……それ本当に人間?
 特殊装甲で作られたサッカーボールを用いた「ガンバーシュート(本人命名)」は、戦車はもとより空母すら貫通する。………それ本(ry
 後発の某お船的な作品の所為で、印象が一番大変な事にされた人。制作者もネタにした。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・極東日没に喧嘩を売ろうと言い出した筆頭であったと思われる。

 >十年後本篇時。
 ・貴広の左遷とほぼ同時にカンパニーから逃亡。現在も絶賛逃亡中。
 ・本篇では霧島ルートにて名前が登場。貴広の指令を受けて活動していたが、その最中に極東日没に挑み返り討ちにあったと言う事が語られ、それを聞いた貴広が激怒する描写がある。
 ・レッドシー程度なら島風は普通に走破出来るし陸路より早いよなー、と言う前提で物を考えている貴広の感覚と言うか思考がじわじわ来る場面もある。
 
 >+α
 ・大阪国(?)を滅ぼした極東日没へ強い敵視を抱いている。前述の霧島ルートで極東日没に挑んだ(のか、挑まざるを得なかったのか)のもその辺りが理由だと思われる。
 ・岩をも砕く脚力が武器。銃を撃つより蹴る方が早い。ちなみにガンバーシュートと言うネーミングの元ネタは、言う迄もなく大阪のサッカーチーム。


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 ●雪風
 >公式設定
 浮沈の雪風。元PXIES序列第伍天。命名と設定がネタ元そのまんま。
 黒っぽい肩までの髪にサングラス。骨っぽい体格で身長高そう。
 生還率100%の男と呼ばれている。どのような過酷な場所からでも、どのような絶望的な状況からでも、任務を達成し己の足で帰還する。
 六天の中でも他者と余り交流を持たず、一人で行動する事の多い物静かな男。
 戦闘能力に関しては不明。
 ネタ元に寄りすぎて、詳細が一番解らない人。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・…いやほんと全く解らないこの人。

 >十年後本篇時。
 ・…………ほんっと全く解らない。本篇未登場。


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 ●矢矧
 >公式設定
 壮絶の矢矧。元PXIES序列第陸天。
 きたろうヘアーで若干垂れ目。スーツは着崩れている。喫煙者で一見チョイ悪兄ちゃんだが、実は真っ直ぐな性格らしい。
 仲間思い。部下になる三十天や補欠の事も気遣えるいいひと。
 拳がとにかく武器。シャイニングなフィンガーとか出来そう。拳で戦うと言う以外の事は解っていないが、銃弾ぐらい拳ではじき返しそう。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・ファンブックのおまけ漫画にて登場した。斜に構えた男で、未熟で甘い飯島にマウントを取ると言う内容だが、見習い同然の補欠要員まで面倒を見に行ったんだかちょっかいをかけに行ったんだか定かでない上、隷の頭に掌置いたり、辛辣っぽい事を言いつつ奮起を促している様な、隠しきれない良い人感が滲み出ている。
 ・取り敢えず拳一つで飯島をブチのめし、部屋を破壊するぐらいの力がある。

 >十年後本篇時。
 ・本篇未登場なので不明。


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 ●飯島克己
 >公式設定
 PIXIES補欠要員なので序列外。
 かなり体格の立派な大柄な男。堅物で、補欠と言えど世界最強の部隊に名を連ねていた事と、その部隊の崩壊が彼の人生をある意味で狂わせた。体に似合わぬ慎重で周到な性格。
 思い込みがかなり激しいとか、感情制御が下手だとか貴広や矢矧に指摘されており、兵士としては資質が少々危ういかも。
 貴広の元部下で現在敵役と言う立ち位置なので、何かと出番が多い。貴広に対して、憧れからの裏切られからの憧憬からの期待からの憎悪からの執着と言う非ッ常〜に複雑な感情を抱いている。
 だが残念な事に、狡猾な癖に詰めは甘い。断末魔は「はにゃーん」。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・世界最強の部隊であるPIXIESに補欠と言えど名を連ねられた事を誇りに思っているが、覚悟が足りない甘い男。
 ・この頃はただの貴広が好きで憧れで仕方がないマン。隊長がいれば大丈夫と言う感じに刷り込まれている。
 ・飯島自身が自覚していたかどうかは不明だが、PIXIES込みでのナーサリークライム神崎貴広と言う存在は彼にとって一種の崇拝対象であって盲信であって自尊心を保つ道具であって希望でもあった。
 貴広と六天へのコンプレックスと畏敬と憧れとを煮込んだ結果と、朱キ日とが化学反応を起こした結果とを十年漬け込み熟成したものが、十年後の飯島の歪んだ感情や行動、引いてははにゃーんに繋がっている。

 >十年後本篇時。
 ・現在は商品管理部の粛正部隊であるALICE IN CHAINSの室長を務めており、貴広を社会的に追い詰めようと、陥れようと必死に暗躍している、いわゆる全ルート共通の敵役。
 超えたかったり踏みにじりたかったり傍に居て欲しかったり嘲りたかったり昔に戻って欲しかったりと兎に角、貴広に対する感情が屈折しまくっていて忙しい。ルートに因ってもその執着度合いは多少変化する。
 ・ちなみに飯島のそんな感情を理解出来ていない貴広は、まあネガティブな感情を抱かれているのは確実だろうと言う程度にしか思っておらず、恨まれているのは仕方無いから愚痴ぐらい言わせておくかと、余計に飄々とした態度を取って仕舞っている。
 つまりは貴広自身は飯島の事を嫌っていない。未だに部下として見て仕舞っている節もある。
 ・世界最強の称号を持つ六天の五人が、力を失った貴広に付き従う様に姿を消した事が理解出来ず、飯島の知らない神崎貴広を知る彼らに激しいコンプレックスを抱いている。
 五人の出奔と言う事実と、現在の昼行灯を気取る貴広の姿との落差に戸惑い、失望し、自分もそれを知りたい、近付きたいと思い、貴広を嘗ての、PIXIESの漆黒の神崎と言う存在に戻そうとしている。
 それ故に貴広が血腥い世界に戻る様子もなく安穏と生きている姿には殺意さえ抱いている。正に期待の裏返し。
 ・直ぐにでも貴広を殺す事が可能と言う事実を強調しながらも実行には移さない。恐らくは自分でも貴広に抱く思いが、期待なのか希望なのか失望なのか殺意なのかが解っていないのだと思われる。
 
 >+α
 ・PIXIESと言えど補欠メンバーだからかコードネームが無い。
 ・本篇での敵役と言う事情もあって、貴広にひたすら執着し、愛憎篭もりまくりの人。
 ・単分子ワイヤーに因る攻撃を得意としており、性格は結構サディスト。貴広の脚に鉛玉をぶちこんで甚振ったりもするが、精神的にちくちくやるのがとにかく大好き。
 ・何度もわざわざ訪ねて来たり電話をかけてきたりと、実は単に貴広の事が好きで堪らないだけだろと思わないでもないのだが、十年熟成しすぎた鬱屈は非常〜に業深いものとなって仕舞っており、単純に好意や恨みと片付けられるものでもなく、解消は非常に困難。
 ・制作側からも、飯島が貴広を好き過ぎる事は認められているもよう。
 ・そんな屈折した思いから、ALICE IN CHAINSの強化人間たちにAlice First(貴広の分身)の漆黒の因子を与えて軍事力化すると言う非人道的な事にも精力的に取り組んでいた。貴広へ抱く複雑な感情が、漆黒=貴広の力を御して自分のものとしたい、貴広の力を殺戮に使わせたい、と言う方向に彼を進ませたのだと思われる。
 ナーサリークライムは人智や科学ではどうにもならない、世界の根源的な存在だと認識しながらもそれを模倣ないし制御しようと必死だったのは、神の姿を模倣しようとする狂信者にも似ている。
 ・なお本篇では大体、覚醒した貴広に返り討ちにされたり、共謀者に裏切られて殺されたりする運命を辿る。一応無事に生き延びているのは冬葉と鈴希と命ルートだけだったかな…?


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 ○隷(庵原隷)
 >公式設定
 PIXIES補欠要員なので序列外。
 線の細い美青年。中性的な容姿と穏やかな物腰と喋り方をするが、性格(本性)はなかなかに苛烈。言う事もなかなか辛辣。
 メンバーでは最年少で、力や体力も弱く、実際過去に貴広の足手まといになって仕舞った事もあった。
 
 ……えーとモエかす真霧島ルートの隷はともかく、特に本篇リニアルートでの、貴広からPIXIES六天も蛍火も幸せだった所長生活も全部自分のヤンデレ的なエゴや嫉妬で奪った行動もありまして、どうしても感情移入出来ないと言うか好きになれないキャラなので、ここではまず出て来ません。隷単体なら割と好きなんですが…。行動がね…。
 結果的に貴広の時が動き出したと言っても、真霧島ルートの真相を思えば、誰も幸せにはなれなさそうですし…。

 >十年前のPIXIES時代。
 ・ファンブックのおまけ漫画ではリニアばりのドジっ子キャラだった。
 ・朱キ日で貴広を助ける為に視力を失った。それについて貴広は「隷は自分を恨んでいる」と思っているが、隷自身は自らの行動を運命だった事で、仕方の無かった事だと割り切っている。ただ、貴広がその事を気にしているから、責める口実の様に使っている節もある。
 …多分実際にはアンドロイドなので、視角センサーが破損しても交換や修理は可能、視角センサー以外のセンサーで視角を補う事も出来るので、本当は全く不便していなかったのではないかと思われる。

 >十年後本篇時。
 ・島で穏やかに暮らす貴広を「腐った果実」となぞらえて、綺麗な内にその侭凍らせ留めて仕舞いたくなるとまで口にした。(その譬えを貴広は傲慢と評したが)
 ・弱さは罪だと嘗て隷に教えた貴広が、弱く簡単に殺せる存在になった事に失望し、殺して仕舞いたい程の願望も抱えており、千歳の思い人=千歳と貴広が結ばれて欲しいと言う目的や己の恋心との狭間で複雑に揺れ動いている。
 その思いは飯島と良く似ていて、「自分の理想の存在で無くなったならいっそ殺して仕舞いたい」と言う極端なものでもある。
 ・千歳と結ばれて欲しいと言う思いゆえに、貴広がそれを思い出してくれない事が赦せない。同時に、自分の思っていたPIXIES隊長時代の貴広から乖離した現在の貴広もまた赦せない。
 そのくせ、どうあっても自分と貴広が結ばれる事は無いのだと言う諦めによって、リニアが本懐を遂げてくれれば良いのだと託す様な行動を取ったりと、隷の心はヤンデレ通り越してそこらの人間より余程複雑である。
 ・艦隊の殲滅や、PIXIES六天の五人を全て殺すと言う凄まじすぎる偉業をこなしている。漆黒レプリカの性能実験と言う目的はあれど、後者は私怨がある気がせんでもない。
 ・真霧島ルートでも漆黒を扱っているが、防御にしか使っておらず、元より相剋の極東日没に対して漆黒の紛い物では叶わないと解っていたのかも知れない。
 

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 ●蛍火
 >公式設定
 伝書鷲。貴広の、養成所時代からの『友達』。翼を拡げると人間よりも遙かに大きいサイズになる大型の猛禽。
 サイボーグの鷹であり、脳など生体部品が使われている為に、アンドロイドやロボットと異なり、『死んで』仕舞うと修理も蘇らせも出来ない。
 
 ・PIXIES間で密かに連絡を取る為や情報収集に貴広が使っていた手段の一つで、小物の運搬、言語情報の伝達、カメラでの動画撮影などの機能があり、その活動範囲も広く、地球の裏側までも航続可能と言うハイスペックさ。ハイパードローンのような何か。目立つので夜に飛ばす事が多い。サイボーグなので鳥目ではないのでしょう。
 ・普段は貴広の音声の届く位置で待機状態にあり、音声コードの入力で起動する。コードは笛の様な高音で、人間の可聴領域の外。起動後は普通の言語と暗号コードとを用いて指示を出す。声紋認証機能も持っている。
 ・なお、記録された音声暗号は、聞きながらそれを解読する必要がある。伝書鷲と言う点もあって貴広曰く「ローテクでハイテク」。
 ・PIXIES間のやりとりに貴広を経由している描写が本篇中にある事から、貴広のみが明確な指示を出せる「主人」として設定されているのではないかと推測。
 
 ・貴広の言葉をある程度理解出来、その呟きに相槌を打つ程度の事はしてくれるいい子。
 友達と称すだけあって、貴広の蛍火の扱いはただの道具ではなく、指令以外の事を延べたり労ったりと言う優しさがある。
 

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 ※PIXIES関係者以外のキャラ紹介おまけ。


 ○Alice First
 >公式設定
 公式でも表記に揺れがあって一定しないのだが、通称「ファーストアリス」と呼ばれている。
 本篇時間軸から38年前、当時のカンパニー首都を壊滅させた「Alice事件」と言う惨劇をやらかした怪物と呼ばれており、その身柄は地下遙か深くに、金気の十字架に因って戒められ拘束され、封印されている。
 現在はその上にALICE IN CHAINS本部があり、このファーストの因子を用いて、粛正部隊ALICE IN CHAINSの戦闘メイドや強化兵士を創る非人道的な研究が日々行われていると言う。

 >ネタバレ系設定
 ・霧島差異が、当時水気のナーサリークライムとして覚醒したばかりであった貴広の力を、本人無自覚に無理矢理分割して創った分身。つまりは後述する霧島香織と同じ様な存在である。差異にとっての分身が香織で、貴広にとっての分身(のようなもの)がファーストアリス。
 貴広の力を大幅に削ぐ事で利用し易い様に、反抗したりしない様に行った措置と思われる。
 ・然しその為にファーストアリスは自我や感情が無い侭に在り続け、やがて暴走しAlice事件と言う惨劇を引き起こす。
 コンシューマ版追加シナリオにて、Alice事件の理由が、「本体」である貴広が外地任務へ出て距離が離れた事で、貴広の元へ戻る事を求めて本能の侭に暴れたと言う様な事が示唆された。貴広自身に自覚も実感もないので已む無い話としか言い様がない。
 恐らくは貴広よりも力の保有量が多くされており、霧島差異は彼女の封印の為にあらゆる手を尽くしていた。
 ・ALICE IN CHAINSの抱える、封印しておかねばならない怪物と喧伝されていたが、実際は封印どころか当人は貴広が求めれば直ぐに飛んで行ける状態にあり、呼ばれていなかったから粛々と封印されていただけだった様子。貴広の元に彼女と言う力が一つに戻って、漸く水気のナーサリークライムとして九割完成に至ったと言う所。
 ・ALICE IN CHAINSの、ナンバーの小さなメンバーはファーストの漆黒の因子を多く持たされており、その度合いが大きくなる程に自我や理性を保つ事が難しくなる。元々漆黒は水気のナーサリークライムの力なので、それを人間や強化人間に無理矢理移植したら悪影響が出まくるのは当然と言えば当然。
 適正が無い者の犠牲や莫大な研究費用を多く払いながらも、飯島たちは強大な軍事力でもある、ナーサリークライムの神崎貴広の力を自在に得るべく躍起になっていた。最早執念のレベル。
 多かれ少なかれ、漆黒の因子が多い者ほど無意識に貴広に近付く、或いは漆黒の力に惹かれて寄せられるらしい。


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 ○霧島香織
 >公式設定
 本篇ヒロインの一人。2563号島にて貴広の秘書を務めている女性。
 137cm 33kg B79/W56/H80 A型。
 茶色の髪に濃い青の瞳。27歳と言う設定だが、容姿は幼く体型も幼い。喋り方も独特で「〜でちゅ」と言う赤ちゃん言葉の様な口調。ナーサリークライム同様に成長や変化は無い。
 然し秘書として非常に有能で、貴広の仕事のサポートから島のあらゆる管理、サボる貴広への制裁やツッコミまで行う頼もしい相棒である。
 可愛らしいものが好きと言う隠れた趣味があり、部屋はぬいぐるみで一杯。

 >ネタバレ系設定
 ・モエかすにて五十鈴の調査に因り、十年前に突如としてその存在が創られた事が判明。つまり実質十歳程度…?
 その目的は貴広の監視兼護衛であり、本来余計な感情は持っていなかった筈なのだが、貴広同様に十年間の間に様々な情緒や感情を得て仕舞い、真霧島ルートではカンパニーやLABに離反してでも貴広を守るべく行動を起こすに至る。
 ・正体は、金気のナーサリークライムである霧島差異の分身であって代理。LABで大人しくしているとされる霧島差異が貴広を監視及び保護をする訳にもいかなかった為にか、身代わりとして創られた存在。差異が一時的に自身の全権を与えているので、ほぼナーサリークライムと同じ存在となっている。貴広にとってのファーストアリスとほぼ同等の存在。
 然しその存在には刻限が設定されており、貴広が水気のナーサリークライムとして再覚醒するなどした暁には消滅し、霧島差異が戻る様に仕組まれていた。香織はそれを知っていてなお、貴広の力を取り戻す事、差異の望みが叶う事に全力を尽くすほか無く、ジレンマの中を生きる事となった。
 ・霧島差異の代理なので、霧島差異の力を分割し貸している「社長直属部隊」の「N Girl」のリーダーであるN.0と言う立場でもあり、他のN Girlたちと比べてもその与えられている力の差は歴然。空間切断などの能力を使いこなすが、実戦はそんなに慣れている訳でもないらしい。

 ・真霧島ルートではない、本篇での霧島ルート(不完全)では、霧島差異の分身ではなく「妹」であり、兄の意に従って貴広から離れる事を選んだ。


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 ●霧島差異
 >公式設定
 ラスボス。…的存在。金気のナーサリークライム。
 スーツの様な格好に陣羽織を羽織り、某二重影にも出てきた九字兼定と言う、影切りを銘とした日本刀を使いこなす。
 自らの能力を分けて、自分に絶対服従である眷属たちで構成されたN Girlを普段は動かし、余り自分は動かない。香織に全てを任せていた本篇十年の間は恐らくほぼ眠っている様な状態であったと思われる。

 >ネタバレ系設定
 ・その生まれは江戸時代中期とされている。ナーサリークライムとしての覚醒がイコール年齢であったかどうかは不明。
 ・2000年代頃になり、大企業を裏から動かしてカンパニーの原型を創った、いわゆる社長の様な存在だが、カンパニー設立と同時期に世界中の研究者を集めたLABと言うカンパニー直営の研究組織も設立し、その被検体としてナーサリークライムと言う存在の研究を行わせている。
 ・その目的こそがイコールカンパニーやLAB創設の理由であり全ての大元。
 差異の生きていた江戸末期頃に、彼の恋人であり木気のナーサリークライムであった榊千尋と言う女性が消滅しており、差異の望み、目的は『榊千尋と言うナーサリークライム』の復活である。
 然しナーサリークライムは相剋存在に因ってしか消滅させられず、相生存在に因ってしか復活は出来ない。榊千尋は一時死を迎えた訳では無く、誰あろう相剋の霧島差異に因って消滅させられた事は間違い無いのだが、具体的に何があったのかは不明の侭。
 ・木気の相生である水気の神崎貴広を使って榊千尋をその侭蘇らせる事が霧島差異の目的であって悲願であり、それがモエかんストーリーの根幹となる設定でもある。
 ……活かされないままフェードアウトしたけど!

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 ●極東日没
 >公式設定
 世界最強を欲しい侭にする土気のナーサリークライム。
 何故か土木作業のオッサンと言うべき格好をしており、PC版では「最強の土方(どかた)」、コンシューマ版では「最強のブルーカラー」と呼ばれている。
 ……つまり、現代的に現場のオッさんと言う見た目と印象なのは、モエかん世界でもその通りらしい。ヨシ!
 本篇では宿敵の象徴の様に名が出て来て、霧島ルート及びモエかすでの真霧島ルートではがっつりと戦闘もする。

 >ネタバレ系設定とか
 ・水気の相剋であり、貴広にとっては永遠の天敵。土気の極東日没の相剋となる木気の榊千尋がナーサリークライムとして世界から消えている為、敵なしの状態をかれこれ何百年も続けている。
 ・その見てくれは筋肉に埋もれた工事現場の人でしかなく、鶴嘴の様なものを背負ってはいるが拳で相手を殴り殺すのが主義と言う、見た目まんまの人。
 闘争がとにかく大好きで、強い者と戦い倒せればそれでヨシ!みたいな所がある。他のナーサリークライム同様に重火器や近代兵器の一切はまともに通じず、そう言った武器を用いる事を無粋と思う節もある。ステゴロバトルになると大喜びし、楽しみながら戦う程。嬲り殺される相手には堪ったものではないが。
 ・然しその口にする言葉は決して脳筋と言う訳ではなく、仙人か何かの様な調子で語る。基本的に人の話を聞かないで喋るタイプで、貴広の巫山戯た冗談や軽口は悉くスルーした。貴広曰く「極東……少しは人の話を聞け…」。
 然し何気に設定的に重要な事を呟いたり、質問には言い回しはややこしいけどちゃんと答えていたりと、存外に律儀な人なのかも知れない。
 ・嘗て大阪と言う都市を拳だけで壊滅させたと言う逸話がある。ひょっとしたらその辺りが極東日没の覚醒と何か関係があるのかも知れない。
 ・十年前に当時、ファーストアリスに力を分割された状態での全盛期であった貴広と、彼の率いるPIXIESと北米にて交戦。結果的に相剋の理に違わず貴広は敗北し、右足とナーサリークライムの能力とを喪失し、本篇での島流し左遷に至った。
 その時はナーサリークライム同士の衝突に因って大陸が沈んだりと、世界に及ぼした影響も多大となり、また、ナーサリークライムと言う存在が畏怖すべき存在と認知された原因の一人でもある。
 ・その後もちまちまカンパニーと喧嘩したり、貴広を探したりしていたらしいのだが、貴広の身柄は水気に囲まれた孤島と言う環境と、霧島香織の金気に因って十年無事に隠されており、それまで発見に至らなかった。

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 ○榊千尋
 >公式設定
 霧島差異と同じ頃に覚醒したと言われており、彼の恋人であったと言う木気のナーサリークライム。女性。
 設定画が一枚あるほかはその一切が不明。
 ただ、モエかんストーリーの根幹を成す要素が、
 「金気の霧島差異が、自らが嘗て相剋に因って消滅させた筈の木気の榊千尋を取り戻そうとしている」
 と言う強い目的で出来ており、それによってカンパニーが創られ、榊千尋を取り戻す鍵でもあって相生である水気の神崎貴広の物語が生じている事は確か。
 そんな訳で、非常に業が深い女性でもある。

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 ●おやじさん
 >公式設定
 正式名不明。2563号島に於ける機械類の一切を担う整備班の班長。妻帯者で、奥さんは灯台で仕事をしている。
 CVは高木刑事。本篇に於いては霧島香織同様に無くてはならない存在であり、貴広の味方。貴広が心を許しており、冗談を言い合ったり出来る数少ない一人。
 >人生経験の偏った貴広にとっては、文字通りの「親父さん」なのかも知れない。平手打ちされて叱られてたし…。

 >ネタバレ的設定
 ・その昔LABに務めていた、筆頭工学博士と言われる程の天才。然しLABのやりかたが気に食わず、更に本人が職人気質だった事もあって扱い難く、遠洋の2563号島に左遷された。
 ・…とは言えそれは霧島差異のお膳立てにも近い差配であった。貴広のサポート、或いは後の、アンドロイドであってヒロインの一人でもあるリニアを救う目的でか、とにかくおやじさんは霧島差異の描いたシナリオ通りの役割に就く羽目になる。
 ・作中頼りになるブレーンであり、貴広の諫め役でもあり、一連の貴広との「悪巧み」に於いては熱い展開や濃い展開を披露してくれる。


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 ○リニア
 >公式設定
 本篇看板キャラことメインヒロイン。百年ぐらい昔に作られたアンドロイド。
 148cm 35kg B88/W58/H89 血液型不明。…オイル?
 桃色の髪に茶色の瞳。頭部の左右に「リニアハンド」と呼ばれるマニュピレーターが付いており、かなり器用に動き回り感情表現の役割も為す。服装は標準的なメイド服。
 敬語で話すが、言語中枢がおかしいらしく時々奇妙な敬語遣いになったりする。
 一応本編のメインヒロインであり、物語のスタートもリニアが第2563号島に来る事から始まり、どのキャラのルートでも必ずリニアについての問題を解消すると言う手順が描かれる。
 いわゆるボケボケのポンコツのいじめてタイプだが、健気で意外と気丈。

 ・百年以上前の、子供時代の貴広との思い出が何故かアンドロイドの筈のリニアの中にある謎。そして貴広も夢を通して少しづつ失われた人間の子供であった頃の記憶を取り戻して行く。
 リニアの存在が、本社が貴広を陥れようとする陰謀に使われたり、PIXIESの設定に切り込んだり、ナーサリークライムの研究と言うモエかん世界設定の根幹に少し触れたりと、シナリオはメインヒロインなだけあって読み応えがある。
 貴広が自分とリニアの幸せの為に戦うと言う王道ルートでもあるが、バトルあり涙あり笑いありの完成度の高い物語を楽しめる。

 >ネタバレ的設定
 ・リニアと言うアンドロイドの創られた目的とは、人間の子供だった頃の貴広と交流のあった少女であり、幼くして亡くなった庵原千歳(の人格)を、その父親である庵原博士が(擬似的に)蘇らせる為。
 ・モエかすでは更にその設定を拡げてあり、貴広の水気属性の相生に因って木気のナーサリークライムを産ませる為に霧島差異に利用されそうな描写もあり、ピーチ姫的なヒロインとしての存在感は増したものの、気の毒な境遇になって仕舞った。
 

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 ○実相寺冬葉
 >公式設定
 本篇ヒロインの一人。第2563号島の図書館の司書を勤めるメイド。
 159cm 43kg B87/W59/H89 O型。
 長い緑の黒髪に瞳。服装はスカートの長いメイド服。
 天然ボケ気味でおっとりとしているが、芯は強く、いざと言う時には一歩も退かない胆力を見せる。
 盛りすぎでは…?と言うぐらいの能力や設定を持っている。他者の心を感じ取る能力、傷を癒す能力、周囲の人間の望むものをプレゼントとして出して仕舞う能力、様々な言語を読める能力、メシマズ力…など。

 ・前述の盛りすぎ能力のうち、ヒーリングに関しては特に他キャラシナリオでも扱われる。プレゼント出現能力は無から有を生み出すと言う意味では恐ろしいことこの上ないのだが、どちらの能力も冬葉の生命力や精神力を酷く損耗して仕舞うので、多用しない様にと貴広は言っている、…のだが。
 ・冬葉のシナリオは、他ヒロインとは異なって貴広と過去の絡みが一切無く、過去のしがらみやナーサリークライムがどうとか言う点には全く触れない、「人間」の神崎貴広と冬葉の交流の物語となっている。
 設定面で見ると無駄遣いだが、ストーリー的には普通に良作。


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 ○朝霧かずさ
 >公式設定
 本篇ヒロインの一人。。
 142cm 36kg B86/W58/H88 B型。ムードメーカーであって癒し。
 茶色の髪に青色の瞳。軽めのツインテールに紅い大きなリボンが特徴。服装はALICE IN CHAINSのエンブレムの付いたメイド服で、ブーツに愛用の包丁の鞘が取り付けられており、武器として常に携帯している。貴広の事を名前や所長ではなく、「旦那」と呼ぶ。
 ・粛正部隊であるALICE IN CHAINSのメイドと言う割にはのほほんとしており、さばさばと振る舞う飄々とした性格。貴広であろうが霧島であろうが誰彼構わずからかったりふざけたりするが、悪い娘では決してない。
 時々妙に古くさい事を口にすることもあり、おやじさんと将棋を指せたりもする。
 今日日では貴重な料理の出来るシェフ資格を持っており、第2563号島の厨房係としてすっかり定着している。
 ・その包丁捌きは凄まじく、戦闘力もかなり高いが、基本的に他者を傷つける事はしたくない。

 >ネタバレ的設定
 ・大正時代の生まれで、何気に作中長寿の一人。その正体は貴広の「前世体」とされる「ご主人」に拾われた仔猫であり、ご主人に恩返しをしたい、また会いたいと言う一心から、ALICE IN CHAINSの「朝霧かずさ」と言うメイドになりすまして2563号島へ来た。後にそれを知った本物の朝霧一紗が乗り込んで来る事になる。
 ・いわゆる猫又と言う物の怪の存在と化していて、大きく力を消耗して仕舞うと猫の姿に戻って仕舞う事もある。また、興奮すると尻尾や耳だけ出てくる事もあるもよう。
 ・「本性」を顕し戦う時の戦闘能力は極めて高く、漆黒の因子を与えられた強化人間である朝霧一紗をも凌駕する。
 獣人系とか呼ばれていたので、(かずさは違うが)そう言った遺伝子的改良を施された生物もこの時代には存在するのかも知れない。


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 ○鈴希
 >公式設定
 本篇ヒロインの一人。ロリ枠。ある日突然夜の2563号島に現れた不思議少女。
 135cm 32kg B75/W55/H77 AB型。
 長過ぎる黒っぽい髪に茶色の瞳。ジト目無口っ子。髪の毛は鈴希の手の様に動く事もある。服装は標準的なメイド服だが、ナイトキャップの様な大きな帽子を被っている。
 ロリっこな外見から霧島に気に入られ、素性不明だと言うのにこっそりメイド登録をして仕舞った。
 たこ焼きが大好きで、たこ焼きならば幾らでも収まる胃袋の持ち主。

 ・かずさ同様神出鬼没な所があり、夜の闇の中になると貴広にさえ追跡が不可能だったが、たこ焼きや手品に釣られて捕まると言う、幼子の様に純粋な所がある。
 霧島が鈴希をメイド登録したのも、自分の可愛いもの好き趣味は勿論だが、純粋な鈴希に悪いものを感じなかったからなのだろう。多分。

 >ネタバレ的設定
 ・リニア同様に、貴広の記憶の外の子供時代に関わりのあった少女。細かい年代は不明ながら、40年〜100年は昔の事になると思われる。
 ・貴広とは互いに孤児として出会い、きょうだいの様に共に生活していた。その時既に猫又だったかずさ(猫)も共に居た。
 やがて病に因って鈴希は死亡し、現在になってかずさの手引きで幽霊として第2563号島に現れた。ので、実は貴広だけではなくかずさとも(人間の姿ではないものの)面識がある。
 ・死者である為に存在出来る刻限は限られており、シナリオ中ではかずさの命を(最終的には)引き替えにした力に因って鈴希の消滅は防がれる事になると言う微妙な後味で、かずさのシナリオとの矛盾点も多い。
 それもあってか、その辺りはモエかすで補完されてはいるのだが、却って蛇足になって仕舞った感がある。
 時系列としては、
 千歳と交流>貴広の一時死などでの記憶の途絶>鈴希と交流>貴広の再びの記憶途絶>貴広覚醒とJesus and Mary Chain>十年前PIXIES時代>十年後本篇時間軸
 …と言った順番。
 貴広のナーサリークライムの不死設定を過去として上手く使ってはいるのだが、設定面での理解が少ないと、リニアと出会ったり鈴希と出会ったり子供時代色々ありすぎだし全然世界観違い過ぎだろ、と、矛盾シナリオに見えて仕舞うのが難点。
 
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 ○萌野命
 >公式設定
 コンシューマ版追加ヒロインの一人。天真爛漫お子さま系。
 139cm 35kg B82/W56/H84 O型。
 空色のショート髪に赤色の瞳。デザインの大元は同社作品「二重影」の登場人物の一人である命のセルフパロディ。服装はALICE IN CHAINSのエンブレム入りのメイド服で、首元は普通のリボンではなくAlice Firstと同じくネクタイ装備。他にも色々と装飾が凝っており、全体的に不思議の国のアリスをモチーフにしたデザインとなっている。

 ・青い鳥を探しているなど、主題歌にも引っかけた要素と、上記セルフパロディ的な部分からも、コンシューマおまけシナリオの様なものかと思いきや、設定はがっつりと出して来る。その内容は主にALICE IN CHAINSの補完。
 ・追加シナリオとして矛盾の無い程度に差し込まれている事もあって、コンシューマ版の看板を負わされている割に登場時期は遅く、短くなるシナリオ期間を拡げる為にか、もう既に解っている様な事を幾度も描写したりする部分もあって少々間怠っこしい。
 だが、設定面で様々な部分に触れたり掘り下げられたりと言った所もある為、結果的にシナリオの内容は濃い。あとALICE=飯島との戦いと言う構図である為、飯島の色々な一面も拝める。誰得。
 ・外見はそこまで子供ではないと言うのに、中身は鈴希とまた違った方向性の純粋な子供で、貴広をパパと呼んだりもする娘系枠でもある。

 >ネタバレ的設定
 ・貴広の分身であるAlice Firstの因子を多く持たされ人工的に造られた少女で、ALICE内での序列は2nd。それもあって貴広への親和性が強く出ている。
 モエかす登場の3rd同様に、精神年齢を下げる事で暴走のリスクを下げて強大な力を振るう事が出来ると言うコンセプトらしく、命の言動も行動も態度も幼い。幼いが馬鹿と言う訳ではなく、ある程度ならちゃんと聞き分けは出来る様だが…。
 ・兵器として上手く運用する為に、命の負の感情は全て彼女の身に付けているデバイスに因って制御されており、漆黒の力を扱う別人格としてスイッチする様になっている。
 飯島曰く、命自らの血液をトリガーに設定されていた様だったのだが、貴広の血でも(ある意味当然なのだが)発動して仕舞い、自らも殺されかける惨事となった。

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