2019-06-24
・ウツホは何故ヤクモを強烈に敵視していたのか?(本日の議題
・ぶっちゃけ天地宗家よりも目の敵にしてたと言うか、自らの手足の延長的な扱いでウスベニ(偽)を使ってまで直接ヤクモに手を下そうとしていた理由て何なんでしょうね?と。ウスベニ(偽)を使う事でガシンの協力も得られるので、勝率更に高めてかかってるし…。そこまでヤクモと言う存在を執拗に倒さなければならない理由とは?
「ヤクモを侮る莫れ」この真意とは一体。

1:ヤクモが神流の目的に迫っていた(ウツホの封印に迫っていた)と言うのは、復活後では最早意味の無い事の筈。
ウツホが復活した以上、負傷したヤクモよりも、鏡合わせの封印の手段を持っている天地宗家を警戒するのが正しいと思うのですが…。
2:ヤクモの力とウツホの四大天の力がぶつかり合えば、太極は粉々に砕け散ると言う恐ろしい話があるにはありますが、それなら余計自ら手を下そうとする意味が解らなくなる。
ウツホ的には時空が歪もうが太極が粉々になろうが知ったこっちゃない、と思っていた節はあるので、別にぶつかり合っても構わない、寧ろヤクモから攻撃が出来ないから有利、と言う考えだとしたら、神流社会を作るぞと息巻いてるタイザンやショウカクがやらせる訳がない。それどころか率先してヤクモを自分たちが倒そうとする筈。
3:「一人で創る世界は地獄になると何故気付かん!」発言にイラっとした可能性。実際あの場面で封印の向こうから「イラッ」とした顔を見せつつヤタロウ&ショウカクの救助もするので、ヤクモのこの発言がウツホの何かに触れたとか…?
直球で孤独を指摘された意味とも取れますし、式神を全て従えられると自負のあるウツホ的には、確かに痛い本質を衝かれた感はありますが…。
4:ヤクモが闘神士面子の中では群を抜いた戦力である事は確かなので(実際は負傷して半分以下になってたけど)、本調子に戻る前に倒すべきだと感じていた。或いは自分と同じ種の力(結果時空歪むやつ)を持っていた事を恐れた。

・ヤクモが「リクたちに伝えなければならない事がある」と言っていたその内容を気にして、口を割らせようとしていたのは確かなので、ヤクモの伝える事が自分にとって危険だと感じていた…、としても、殺す前にわざわざ聞き出す必要性は感じられない。
…となると、ウツホ自身も知らない、予想だにしない「何か」をヤクモは掴んでおり、それを知りたい&封じたいと思っていたのではないかと仮定出来なくもないかと。
・ではヤクモの掴んだ「何か」とは何なのか。ぶっちゃけご本人の発言では「極めし者だけがウツホを止める事が出来る」程度の事。「単純な事なのに、今の俺には言う事が出来ない」と言う、ソーマにこぼした更に謎のワードも一応付け足しておきます。
この言葉の真意は、「極レベルの者らなら鏡合わせの印を使ってウツホを封印出来る」と言う意味では無かった事は明らか。
実際ヤクモは一度も「ウツホを封印する」「倒す」と言う言葉は一切使っておらず、「『今』のウツホを止められるのは」、「式神との絆を極めた君たちになら」とも言っているので、彼の伝えたかった真意はリクの気付いた通りの「式神との絆をウツホに思い出させ、解らせてやって欲しい」と言う意味だったのでしょう。
…尤も、リクは途中で封印は良くないと気付いたけれど(ウツホは特に天流宗家のリクを恐れている、と言う言葉を一応回収した事にはなるのかな…?)、マサオミには「ヤクモの言ってたのってそれじゃないの?(要約」と、正直全く伝わってなかったヒントだった辺り、ヤクモさんは(それ以前の遣り取りを見ても)自分の真意を直接伝えるよりも、受け取った側が自分たちで考えて行動して欲しいと思ってる節がありますよねえ…。(25話でリクに「君は君の進むべき途を」と言った様に)
いや誰かの言いなりになるのは宜しくないですしそれは大事だけども、世界の危機を目の前にそれはどうなのとちょっと思わないでもない…。幾ら極三人組を信じてたと言うても、リスキー過ぎるわ…。

・ともあれ、そのヒント自体はウツホに届いた所で特に何と言う事もないとは思うんですが、良心を失ったウツホにとってはそんな言葉は馬鹿馬鹿しいものだろうし、事前にそれを聞いて仕舞ったら余計に「式神との絆は僕が式神を全て操れる事だ」みたいな開き直りをして仕舞って、天地宗家&神流三者の卒業式説得を受け入れなかった可能性はあるかも知れません。

・問題は、そのヒントをヤクモ自身が何処で得て来たのかと言う点ですね寧ろ。
伏魔殿探索中の時はウツホの封印の場所ですら掴みかねていたヤクモなので、復活前にそんな、復活後の説得方法と言う謎情報を掴んでいる筈は無いと思われます確実に。
一応妄想繋ぎ設定では、封印解除の場に触れた時に、月の勾玉や封印を介してヤクモはウツホの1200年間を知り、彼を封印ではなく救わなければ駄目だと気付いた…的な感じで繋ぎました。と言うかそのぐらいしか説得方法のヒントを得られるポイントがありません。
『今』のウツホを止める、と言う言葉からも、『今』ではないウツホを知ったのだと取れますしね。
40話でウツホ復活と同時に吹き飛んで、41話で伏魔殿から重傷を負って帰って来て、一話意識不明で、44話ではもう平安伏魔殿なので、大体そんな感じ(封印解除の折にウツホへの対処を知った)なんじゃないかな…?と思っています。
言うて41話の時点では「悪魔が復活した」と言う敵対ワードだったので、まだその段階且つ重傷でフラッフラの状態では、ウツホの過去を知ったと言う意味を咀嚼してる最中だったのかも。
・それはウツホには預かり知らない事ながら、ヤクモが自分の喉元に迫る様な情報を掴んだと言う事で、優先的に潰しにいかねばならんと考え、ウスベニ(偽)を介して自ら討伐に赴いた──と、一応辻褄も合いますね。

 *

・ウツホVSヤクモ、長くなったので一旦仕切直して第二幕。
ウツホがもしもヤクモを恐れていたのだとすれば、一体それは何なのか、と言う妄想トーク。

・これまた妄想設定&辻褄合わせではありますが、ヤクモはウツホに類似した力を持っていた、と言う解釈でいます。
以前ぼやいた↓零神操機の力の方向性はウツホの四大天との衝突で時空を歪める羽目になってますが、それはさておいて、単純に式神や妖怪を操り、四大天と言う節季の具現を操るウツホの力に似た、但しもっと極小(少なくとも現時点では)の力をヤクモは持っていたのではないかと。そんな妄想です。
・と言うのも、ヤクモが五体の式神と同時に契約している事、バンナイに親愛を示された事、ラクサイとも気安く言葉を交わす間柄である事、「お前ほどの闘神士なら名落宮で式神を喪う事もあるまい」発言、「その程度の繋がり、弱味でしかない」と言うウツホの発言などから考えて、ヤクモは普通の闘神士とは、特にこと式神との関係に於いて明らかに違う事を仄めかされている風にも取れたからです。

では一個一個行きます。
・式神との複数契約はアニメ中ではヤクモの他に為している人はいないので特に参考にはならんですが、ヤクモと五体との関係がとても深いと言うのは46話を見ても明らか。ウツホはその様子を見て幾度も「式神の使い捨て」「その程度の繋がり」と嘲る様子を見せており、ヤクモと五体との絆に嫉妬や苛立ちを憶えている風にも見えます。
全ての式神を手足の様に操る事も可能なウツホにとって、ヤクモと彼の式神たちとの強固な結びつきは羨むべきものであって、或いは驚異を憶えるものだった。のかも。

・バンナイとラクサイとは漫画版からの付き合い。バンナイはアニメ版では天流と契約していて、さっくり散らされて仕舞う悲しい役所でしたが、健在のラクサイ様とは「もっとゆっくりしていけ」「また今度ゆっくり」など、会話の端々からも親しげな関係が伺えます。
最初に「久し振り」とは言っていたものの、「最近は説教する奴も来なくて暇」「わしもこいつらと話しているだけじゃつまらんからな」とも言われる辺り、ヤクモは度々名落宮を訪れてラクサイとお喋りしていたのでは?とも取れます。
式神と闘神士がそんな風に気安く会話をする姿なんて、契約者とかその周囲の闘神士ぐらいしか作中他には描かれていません。(コロクは虎鉄を直すと言う用が無ければ人間に力を貸す事は無かったでしょうし)
漫画版からの繋がりとは言え、ヤクモは玄武のラクサイと契約をしていないにも拘わらず良好な関係にある訳で、それもやはり異例と言えるでしょう。

・「お前ほどの闘神士なら名落宮で式神を喪う事もあるまい」と言うラクサイの発言。そして前述通り名落宮を度々出入りしていると思しきヤクモの行動。
マサオミは「式神を連れて名落宮にはいかない方が良い。俺が行けるのも入り口までだ」と言っており、少なくともマサオミは名落宮にキバチヨを連れてはいきたくないと思っているのが伺えます。
そしてヤクモも「正に式神の地獄だな」と言っているので、恐らくは名落宮(除ラクサイの部屋)に闘神士が居る時点で、神操機の中の契約式神にも物凄い負担がかかるか厭な気分になるとか、とにかく式神的には宜しくないと言う想像が出来ます。
「名落宮で式神を喪う事もあるまい」と言う事は、契約している式神を名落宮へ連れて行くと、ひょっとしたらそれだけで式神は発狂なり名落宮に囚われるなりの事態を引き起こして仕舞うのだと思われます。
(実際何の資料か失念しましたが、名落宮の設定にそんな話があると見た事があるような気がするんですけど…。二次創作ソースだったら申し訳ない限り)
…が、ヤクモは五体を連れて平然と、「この部屋の外を散歩していったらどうじゃ」と言うラクサイの進言を受け入れます。また、ラクサイも当たり前の事の様にそれを言ってます。五体からも抗議は無さそうだし、苦しんでる様子も出ません。
もしも、「お前ほどの闘神士なら」との言葉通りに、優れた闘神士なら名落宮の空気から式神を護る事が出来るのだとすれば、ヤクモと同レベル程度の筈のマサオミが名落宮へ行けないと言う理由とは相容れない事になります。
…………ので、ヤクモと式神との繋がりは通常の契約云々よりも深く強いゆえに、名落宮を歩き回った所で何とも無いのではないかと。
今回のテーマで要約すると、ヤクモはウツホに類した式神との絆を持つ為、その程度全く問題にならない、と。
名落宮から普通〜に歩いて戻って来たのを見て、マサオミも「なんであいつがこんな所に」と心底焦っていたしで。普通の契約闘神士から見るとヤクモのしている行動は明らかに普通の範疇では計れないのが伺えますね…?

…と言う訳で。
・ウツホに近い、式神との心を通わせる能力を持っていたヤクモだからこそ、ウツホの千二百年の封印を知らされる事が出来て(式神たちからのウツホを救ってやって欲しいと言う意志を受け取り)、それ故にウツホを救う方法に思い至る事が出来た。
ついでに言えば自分じゃ反発されて倒せないし、極の力も無いので、極めし者であり、コゲンタとの絆深いリクに託す事にした。
……ん?ちょっと待って、ヤクモはどこでリクが極めし者になったって知ったんだ…?(震え声
・近い能力だと言う事でウツホはヤクモに驚異を憶え、共に何処までも在ろうとする式神たちとの絆には嫉妬を憶え、またウツホ自身の感知していないウツホの倒し方を掴んでいると思い、自らヤクモを倒そうとした。
・とは言えヤクモの力がウツホの四大天の力とぶつかれば時空は歪んで消滅するので、ヤクモに自分が倒されると言った面での懸念は一切無かった。
・「一人で創る世界は地獄になる」発言で、ウツホは孤独と言う本質を衝かれ、同じ様な存在でありながらもヤクモは式神や家族に囲まれて人として幸福に生きていると、その差異を知らされてイラっとさせられ、恨まれたのかも知れませんね…?