2019-07-13
・さて、1000年前に天流は概ね散逸して仕舞い、各地で鬼門を細々護る感じになった訳ですが、その頃やそれからの地流の動向ですね。

・地流は当代宗家であった飛鳥父が穏健派且つ、地流の求心力の対象にならぬ目的でか「秘密の宗家」だったのもあり、恐らくアニメ開始時の何十年か前頃までは、現在バラバラの天流同様にまとまりを欠いていたものと思われます。
・逆にその頃は天流のマホロバ一派何かがでかい顔をしていて、ユーマ曰く「地流の栄光を取り戻す」と言わしめる程に、当時の地流は各地で細々とやっていたのではないでしょうか。
・そんな地流が相変わらずの斜陽の時代に生きている中、若かりし日のミカヅチはイツムと契約をし、イツムの持つ心を読んだりする能力を上手く使って自らのビジネスを成功させ、地流の寄る辺となる組織を作ります。
式神を戦いにではなく上手く扱ってる前例は他には無いですが、ミカヅチの運や才能だけではあそこまでのし上がるのは難しいと思われますので、恐らくはそんな所かと。
・実際の宗家である飛鳥家とミカヅチは、宗家の影武者故にか旧知の仲であり、それ故に地流に昔から伝わる伏魔殿の情報などを得る機会は多分にあったのだと思われます。
これは天地共にですが、ウツホの事が完全に秘されていたのはアバンで言う「大人たちの都合」ですね。でも完全に消し切れていなかったのは調査に励んだヤクモの言からして明らかですが。
なおミカヅチはそれをして、伏魔殿に触れるべからずと言う天流のブラフと取った様です。

・ミカヅチが組織と権力とを求め、気象コントロール=伏魔殿の四大天の利用、とまで目論んだ「裏」にどの程度神流の存在があったか無かったかは残念ながら作中ではフワっとした侭でした。
逆式を起こしたのはミカヅチ自身の意志と言うより、ウツホの介入を容易にする為の手段の様に見えますので、逆式の知識を知っていて、危険を顧みず実行に踏み切ったのには、ひょっとしたらそう仕向ける様な神流の介入があったかも知れません。
・地流の繁栄を求めたミカヅチの意志や行動全てが、神流の意の侭であったとは流石に銀河さんボイスの大物感からは考えたくありませんので、偶々にミカヅチの所行が現代に来た神流(マサオミとタイザン)にとっては利用し易いと、合致しただけだと言う事にしておきたいです。
・地流宗家と揉めたのは言うまでもなく、地流にあった伏魔殿の知識や力をミカヅチがビジネスに利用し始めたからでしょう。決してユーマとソーマのお母さんを取り合った訳ではない…筈。
時々訪ねていたり、息子二人を疎まず扱ったり(宗家だからってのもあるだろうけど)、印象の似た娘を養女にしたりと、おじさんのピュアな永遠の初恋、結構きゅんと来ますよね…。

・ともあれミカヅチは巨大企業を作り上げ、各地に散っていた地流闘神士たちを集めて雇用。…どうやって集合させたのかって部分ですが…、記者会見中に霊体イツムを映りこませてたりとかそう言うお茶目な事してたらちょっと面白い。
そして集まった地流闘神士たちに流派章システムを用いた研鑽を課すと言う育成方針で一気に伏魔殿探索事業は飛躍。
人材も揃った所で、タイザンのこそこそリークした情報から四大天や四鬼門と言った力を手に入れますが、この頃から裏ではウツホ復活の階段を上らされていた訳です。
度々大鬼門を鎮める儀式の様なものをおこなっていた事からも、自分とイツムとの逆式の力があればそれで上手く操れると思っていたのでしょう。
・裏で動いている別の意志に薄々気付きつつも游がせていたのか、最終的に一気に切り捨てに入った事で、散々利用した挙げ句棄てやがって!…とタイザンは怒り心頭のご様子でしたが、その頃にはもうほぼほぼ計画遂行の上で問題は出ていなかったような…。

・ともあれ最終的にミカヅチはギリギリの所で結局ウツホに負けると言う無念の結末に終わりました。式神と逆式を起こしていてなおかつ大鬼門の直上とは言え、普通に生きている闘神士の精神にまで(式神を通して)介入出来るとは、ウツホの能力の恐ろしさが伺い知れます。
式神や妖怪であれば抗えないし、人間でも時に幻術などを混ぜて操りに入れる様ですし。

・もしも神流の介入が無ければ、ミカヅチは大鬼門を用いた伏魔殿の利用、四鬼門から得る四大天の力などを用いて、それなりに上手いこと日本を豊かには出来たのではないかと思われます。
妖怪が出ると言っても、それぞれ鬼門周辺を社員(闘神士)に護らせて万全にしておけば良いでしょうし。
寧ろ妖怪を出してその対処をMSSの派遣で片付けると言う小銭稼ぎも可能。
妖怪退治と言う闘神士の本分も全うし、更にその力は名誉と繁栄の為に振るわれる事になる。正に地流の栄光の時代…!とユーマも息巻こうってもんです。

・…まあ実際ユーマがどの程度「闘神士」として表に出たかったのかは良く解らないですけど。