2019-07-24
・天流属伝説の闘神士様(17歳)のアニメ版戦闘の軌跡その3(タイトル
・単なる戦闘ありのヤクモ回の詳細をにやにやしながら振り返ってるだけなんですが、どんどん長文化が止まらなくて気持ち悪い事になっているやも知れません。が、書いてる本人だけはものっそ楽しいんです。


・44話 VSウスベニ&妖怪、マサオミ&キバチヨ
どれだけ自分が傷だらけでも、取り敢えず悲鳴とか聞こえたら身体が勝手に動く勇者体質のヤクモ様。マントを格好良く翻して参上。妖怪に襲われているウスベニをタカマル降神で救助。
そこに降ってくるキバチヨの邪気滅殺砲を飛びすさって回避するヤクモ様。然しこれ明らかにヤクモ(とウスベニ)を直で狙っているんですが、マサオミはヤクモの回避を確信でもしてたんでしょうかね…?
と言うかですよ、式神の必殺技を避ける闘神士自体が普通まずいないと思うんですが…(式神で直接闘神士を攻撃する輩自体が普通ならいないので)、邪気滅殺砲なんてものっそ避け難そうな必殺技をよく撃ったもんです。
そんなヤクモの前にすかさず入り込むタカマル。戦隊が皆こぞってヤクモ様を護るポジ取りを忘れないのほんと好き。

ナズナやソーマがマサオミを発見して呼ぶのに、「あれは君たちの知っているマサオミと言う男ではない。神流の闘神士だ」と。この時点でヤクモはアニメでは初めて、リクが25話で言っていた何某マサオミと言うのがイコール、12話で遭遇して天流の青龍使いと嘯いた闘神士であって、つい先日封印の間で戦った闘神士なのだと結びついたんですよね…。ほんと作中に接触殆ど無いのが(妄想し甲斐があって)良い…。
だのにマサオミ君はヤクモの名を散々作中呟いて来たからか、「あの時とは違うぜ、ヤクモ」とかさらっと呼んでる辺りほんと好きなんです…。
マサオミを責めるナズナの言動や、リクの語っていた事を思えば、面識のほぼ無いヤクモにも、矢張り天流の名を騙って皆を欺いていたのか、と言う所まで察せた筈なんですが、今回はウスベニ(偽)とタッグで騙しにかかっているとは流石に思わなかったんでしょう多分。極まで行った闘神士がそんなチマチマした手を使うとも思ってなそうですが。

「ソーマ、行くぞ!」「ナズナ、その人を護れ!」と、普段のヤクモであったらナズナとソーマの二人にウスベニを任せて自分だけが戦うと言う場面だろうに、ソーマを戦闘の勘定に入れざるを得なくなっているのが相当の消耗を窺わせます。
相手は極状態のマサオミ(しかもドヤ顔)なので、本調子であったならばまだ未熟なソーマを巻き込んだりはせず、自分一人で相手にしようとしていたでしょう。
子供向けアニメ故に血の流れる描写のない作品でしたが、描写が許されていたら血ィ流しまくりの血ィ吐きまくりだったんじゃないかと言うぐらい、戦闘中にも度々負傷や不調に苛まれているヤクモの様子を見れば、HP1で画面真っ赤で歩いてる様な感じだったのでは…と推測余裕。

キバチヨの攻撃をタカマルが防いで、その隙にフサノシンがアタッカーになると言う役割配分もそれを物語っていますね。ヤクモの不調が直接タカマルの動きや出力に影響を与えているのがこのへんよく解る場面かと。
極マサオミが強いと言うより、ヤクモが負傷デバフを貰っているだけって言うのが正しい所なのだと思いますよ…?
そして迷場面「雷火族の力を合わせるぞ!」。…多分本来ならさらっと避けられて自爆みたいなみっともない真似は晒さなかったんじゃないかなとタカマルにフォローを入れてあげたい…。
爆風からソーマをちゃんと庇ってるヤクモ様。お茶の間を凍らせた疑惑のある幼女と触手のアレにも動じません。

共に自爆したフサノシンを回収して出て来て「追えるか?」と言うヤクモの問いに一も二もなく頷くタカマルは男前でした(フォロー1)。
フサノシンはまだダウン中。当然っちゃあ当然なんですが、ヤクモ(重傷中)とソーマの闘神士としての力量の違いが解り易いですね。幾ら重傷中でも流石は伝説、未だ子供のソーマとは比べものにならん程に気力量が多いのでしょう。
然しそこでアニメ的に見せ場の欲しいマサオミの超降神技発動。咄嗟の回避行動が取れないヤクモに思わず足を止めて仕舞うソーマを庇うヤクモ様がほんともう…本当にもう…!
て言うかマサオミさんよ、「俺にはキバチヨを名落宮に堕とす事など出来ない!」とか次の次の話で言ってますけど、生身で、大地を抉るレーザーな超降神貰ったら幾らヤクモでも…もといヤクモ様でも消し飛びますからね?よくそんな技を撃ったもんです(二度目)。
然しタカマルのギリギリ回避に因ってヤクモもソーマも無事でした。

タカマルに「恩に着る」と言っている辺り、ヤクモは自意識でタカマルに自分たちの救助を頼んだ訳ではない様ですね。と言うかそんな余裕無さそうです。
ので、タカマルが自主的に、間に合うかどうかも解らない状況でもヤクモ(とソーマ)を護る行動に出たと言う事なんだと思います(フォロー2)。


・45話 VSウスベニ&バラワカ
どうせまた自分が狙われるからと、ソーマにナズナを任せる名采配。ものそい苦しそうにしながらも、ソーマを安心させる為に軽口を叩いたり笑ってみせたり、「ナズナは君に助けを求めている」と焚き付ける様な言い方をしたりと、ヤクモに段々と自己犠牲(自分だけで背負い込む)の精神が見え始めてきます。
恐らくこの時点では既に「自分ではウツホと戦えない」事は理解済みで、それどころか途中で離脱する事になるだろう事態も視野に入れています。(それもあってソーマに伝言を話しておいたのでは)
恐らくマサオミとの先頃の戦闘で、ウツホと戦えないどころか、神流の敵相手に自分が足手まといになりかねない事を痛感したのでしょう。

多分にヤクモは、ゲーム的に言うなら気力リジェネみたいなアビリティ持ちなのだと思われます。
人間なら普通誰でも体力気力の自然回復は行われるけど(疲労回復の様なもの。ソウタロウの様に年齢が行っていたり気力が尽きていると回復力は遅くなる傾向にある)、ヤクモは気力の回復が伏魔殿中であろうとも結構に早いのではないかと。
(まあそうじゃないと伏魔殿内にずっと滞在する事は出来ない筈なので)
減っても少し休めば持ち直す、と言う様な体質だけど、現状ではその気力の回復力が遅く、更に負傷に因ってそもそも保有出来る気力量の最大値が低くなっている状態なのではないかと仮定しておきますね。
ちなみに体力の方は現状では全く回復してなさそうです。痛みが発作の様にしばしば出て来る辺り、符を用いて痛み止めをしているけど、気力の揺らぎや無茶な動きで効果が薄らいだり押さえられなくなったりしてるんじゃないでしょうかねえ…。

ともあれウスベニ(偽)の思惑通り、ヤクモは単身で襲撃を待ちます。ウツホは結構煽り耐性が低いし、ヤクモと一対一で話すのが聞き出すにも倒すにも最適だろうと思った様ですが、単身故に余計に「ウスベニ」の振りが出来ずに素のウツホが出て仕舞い、ヤクモに疑念を抱かせる羽目になったご様子。
さて、相手が四神の朱雀なのでヤクモもブリュネをチョイス。闘神機を使っていてもウスベニ(偽)のその本質はウツホなので、闘神機ヤクモの時の様な不利は無し。何しろ損傷した闘神機をウツホは修復させていたので、恐らく出力限界など構わず使えるものと思われます。
ウスベニを演じる事も出来なくなっている言動から、その後ろのウツホの存在を感じ取ったヤクモは、そうなるとマサオミが姉と呼んでいた「コレ」は何なのか?と言う疑問に至ります。
と言うか救助した時点で、体温が凄く冷えてた事に多少は気付いていて、それと結びついたのかも知れません?なんて。
符を投げたりする余裕も無かったのか、自らタックル(物理)と言う不器用過ぎる手段を取る事で、「それ」の正体に気付きはするものの──…。
(物理タックルはちょっと笑えるシーンですが、じゃあ他にあの状況でどうやってウスベニの身に触れて確認すればいいの?と言って仕舞うと、やりようは無かったのかなあと思えて来ます…。一歩間違えればヘンな画になっちゃいますしねぇ…)


・46話 VSウスベニ&バラワカ、マサオミ&キバチヨ
のっけからウスベニに綺麗に突き飛ばされ、話を聞かないシスコンMAXマサオミに八つ当たりをされる不運なヤクモとブリュネ。
マサオミの言いがかりに対するヤクモの「何の事だ?」が妙に切実です。一方通行感はんぱない。

極状態のキバチヨの基本能力が既に高い所に持って来て、ヤクモの力が大幅低下中なのでもう目も当てられない一方的な戦いに。
マサオミはヤクモを狙って攻撃はしないので、最初の邪気滅殺砲はブリュネのみを狙ったけど、ヤクモの回避が間に合わず足下着弾で吹っ飛んだだけです。ここも本来ならヤクモは迎撃の必殺技や符でのガードが出来た所ですが、そんな余裕は無かった様です。
それにしても以降のヤクモの吹き飛び方とか狙われ方がもう、陰陽大戦記の登場人物でここまで闘神士が自らバトルしてる感じになってる人他にいないよね…。としみじみ思う次第。基本的には式神VS式神の構図ですから…。

続けての炎尾逍遥玄武には、同じ様な技である究極竜護符変化(エネルギー体になるあれ)で応じるものの、ブリュネは出力負けした挙げ句の車田アッパー。
これは形勢不利、マサオミを矢張り説得した方が良いのではと言う判断を下したヤクモに、然しすかさず妨害を入れるウスベニ。バラワカの技はヤクモの入力した凱旋門之風の印を破壊。ここちょっと興味深いです。印を直接壊してキャンセル出来るって。
咄嗟に符で障壁を張って、それで幾分勢いの削がれた(?)手裏剣をすかさずブリュネが割り込んで迎撃。この息の合い方とブリュネのフォロー力が凄い。
ウスベニが露骨に舌打ちしているのに全く気付かないマサオミがちょっと面白い。

案じるブリュネに「俺の事は心配するな」と言うものの、結局次の技を必殺技で迎撃する事は出来ず(ブリュネに迎撃させる様な技を使えるまでに気力が回復してないんじゃなかろうかと)、符で防御するしかないヤクモはブリュネに庇われつつも吹き飛んで大ダメージ。
続け様にブリュネに降り注ぐ竜鱗爆雷を防ぐ事も出来ず、為す術もない状態の所で、バラワカの必殺技からヤクモを庇ったブリュネは限界であります。

CM休憩後、タカマルに交代。が、キバチヨの妨害もあって防戦一方、更にそこにバラワカの大技を貰う羽目に。ヤクモはタカマルに避けろと言うものの、タカマルは避けたらヤクモに危害が及ぶと判断し、結果受け止めてリタイア。
自分が危険なのは解っていて、それでも式神に回避を命じるってヤクモ様アンタほんともう…!
戦隊とヤクモ様との絆っぷりが、容赦ないフルボッコ状態の最中で発揮されるので、ウスベニ(偽)が相当に悪に、気付かないふりをするマサオミが相当なヘタレに見えて来ます。…マサオミがヘタレなのには異論無いですけど。

すかさずタンカムイに選手交代。タカマルの戦闘中に少し気力が回復したのか、のっけからイルカ様は技で反撃。が、ヤクモの背後に回るバラワカに、巻き込んで仕舞うと必殺技を慌てて中止。
ショウカク戦(一回目)で似た様な、ヤタロウに背後に回られる場面がありましたが、あの時はただ背後を取られるだけではなかったのに、今回は負傷ゆえに反応が遅く、回避行動が取れません。
バラワカの大技から、動けないヤクモを庇うなんて言うブリュネやタカマルの様な泥臭い真似はせず、連れてさっさと逃げるイルカ様。流石です、要領良すぎ。
ここでウスベニの真横を必殺技が通り抜けてく演出良いです。直前のタンカムイがヤクモを巻き込む事を恐れて(同じ直線状の)技を止めたのと対比ぽく見えます。
ヤクモ側の、守り護られと言う通常の式神関係との対比、プラス、ウスベニが生きていないもの=必殺技に巻き込まれる様な事を恐れていない、と言う表現と、バラワカがウスベニに向けて技を放つ事に全く躊躇いが無いと言う表現なのかなと。
タンカムイに指示を出し、痛みに呻きながらも印入力。タンカムイがちゃんとヤクモが印を切ると信じて行動に出てるの凄い好き…。

外れるキバチヨの技に、揉め始めた気配を見逃さずに畳みかけるヤクモ。とにかく元凶たるウスベニの使役するバラワカを倒さないと、と余裕無いのが窺えます。
印どころか戦闘意識さえ向けられない隙だらけのバラワカに、リクドウ、サネマロと五行回転。動きを止める技をチョイスする辺り、形振りは構っていられないけど冷静。
ブリュネとタカマルにちゃんと訊いてからの「頼む!」で五重塔結界を構築。五重塔は演出を見ての通りなら、ヤクモの気力を受けて式神たちがそれぞれの行の力を一つに練り上げる技なので、傷ついた式神では少々キツいと言うのが窺えます。
ついでに言うとどりどりする時にはそれぞれの式神たちがダイレクト使用されますし…。

さて、結界構築までは行くものの、そこでヤクモの気力がほぼゼロに。とどめまではさせそうもなく、遂に膝をついて「最早ここまでか…」と呻いた所で、姉弟とキバチヨが揉めている内容に気付きます。
対峙する姉弟と式神の背後で、五重塔の輝きが超神々しいのが面白過ぎる画です、こんな場面だと言うのに…!
そして即座にキバチヨ(式神)の意見に援護する辺りがヤクモです…。
ド正論で畳みかけるヤクモの説得に、根拠のない感情論だけで逃げようとするマサオミ。
余談ながら「奴には最早封印された人々を救おうと言う気など微塵もない」って台詞はやっぱり、ヤクモがウツホのそれまでの状況、過去から今に至る姿を見て知らされた、と言う(↓かなり前の)推測の裏付けになっていると思います。

自分の言葉よりヤクモの言い分を信じるのかとキレたウツホはバラワカに四大天の力を注ぎ込み、会話の間に気力が少し回復したヤクモは究極必殺を叩き込むものの、力のぶつかり合いに因って時空が歪んで太極が滅ぶと言う最悪の事態になり、ヤクモは技のキャンセルを命じます。
「みんな離れろ!」って台詞回しなんか好きです。やめろ、じゃなくて、離れろ、って言う辺り。危ないから逃げろ、って感じなので。

問:四大天相手に五行使用不可且つ重症デバフ付き且つ気力枯渇状態のヤクモ様が勝つ方法は?
答:ありません…。
と言う訳で、ブリュネとタカマルはこの時点で既にボロボロなんですが、五体全員でヤクモ様をがっちりガード。
タンカムイ先頭なのは明らかに順序に無理がありそうだよ…!
ヤクモ自身が死んでも、五体の内誰かが倒れても、何れにせよヤクモの戦闘不能は確定しています。いわゆる詰みです。
だからこそなのか、五体の誰もが最期までヤクモを護って共に在る事を決意。「最期まで一緒であります」とブリュネに言われて感極まりつつ頷くヤクモ様の心境は察するに余りありすぎです。五体ともに決して「道具」では無いし、そこらの式神と闘神士とは一線を画した強い絆も窺えます。

泣き芸を披露するマサオミに、落ち込んでる暇は無いぞお前とばかりに畳みかけるヤクモ様。尺も無いから容赦無い。
ウツホが無の力で世界を飲み込もうとするのは、ヤクモと戦隊の様子からして全く予想外では無かったのだと思われます。自棄を起こしてやりかねん、ぐらいの想像は多分にしていたのでしょう。
そうして、そうなった時にはそれを食い止める事が出来るのが自分たちだけだと覚悟も決めて、伏魔殿に乗り込んで来ていたのでしょう。五体の何れも初めからヤクモのその覚悟を解っていた様です。
ちゃんと五体にお伺いを立てると言うか、全員の意志を確認してから行く辺りほんとすき…。
そして人柱化。自分と言う存在を、五行結界を張り続けるだけの機能を有したものにする為の石化=文字通りの人柱と言う事なのだと思われます。DQ的に言えばアストロン、FF的に言えばポロパロ。…譬えが古い。
具体的に術の応用なのかとか、どう言う方法を用いたのかは残念ながら全く不明。


・以上、長々書いて来ましたヤクモ戦績でした。
・……?!気付いたらヤクモ戦績って言うか単なるヤクモ回の妄想付き解説になってるじゃんん…!