警戒の痕 / 6 深夜のチャンネルはどこを回しても砂嵐か通販番組、面白味もないバラエティぐらいしかやっていない。それでもリモコンのチャンネルボタンをぐるぐると順繰りに回す動作を、銀時は止められずにいた。 飲み屋から帰路に着いた所で、スナックの入り口に偶然出て来たたまから、神楽がつい今し方新八と一緒に志村家に出掛けたと聞かされた。早くから飲みに出た銀時の帰りがどうせ遅くなるだろうと踏んで、今日休みのお妙が貰って来た焼肉セットの相伴に預かるのだそうだ。無論お嬢様方の為に必死で肉を焼くのは新八だろうが。 夕飯──と言うかツマミは既に腹に入れている銀時だが、貴重な肉と来たら新たに腹に押し込む事も吝かではなかっただろう、普段であれば。 だが今日は気乗りがせず、銀時はたまに伝言の例だけを伸べてさっさと家に上がって、なんとなく静寂が落ち着かなくてTVを点けた。 そこには、先頃街路でぼんやりと聞いた、臨時ニュースが映し出されていた。 夜遅いと言うのにサーチライトを照らしながら飛ぶヘリからの映像には、眼下の工場で爆発が起きたと言う、その跡が表示されている。 見る内、その工場が攘夷浪士との繋がりのある企業──こちらも先頃一斉摘発だとかで社長ほか重役らが逮捕されていた──のものである事や、そこに真選組が討ち入りに入った事や、爆発に巻き込まれ安否不明の人間がいる事は直ぐに知れた。 ニュースはその後も何十分か、通常のニュース番組を挟みながら何度か続いたが、特にその内容に進展も無い侭時間は過ぎて、やがてどこの放送局もそのニュースの新情報を諦めた。朝になれば警察から公式発表があるだろうと言う、役立たずの情報をひとつ残して。 「…………」 諦め悪くチャンネルをいつまでも回し続けていた銀時だったが、やがて諦めて適当な番組でリモコンを放り出して、椅子に深々と腰を下ろす。自分の家だと言うのに、何十分も立ちっぱなしで何をやっているのだろうと思って、それから椅子の背もたれに首を乗せて、格子の向こうの夜空を見上げた。 今日、土方が飲み屋に現れなかった理由が『これ』と言う訳ではあるまい。仕事と言う意味で──討ち入りなのだから、一ヶ月間ずっと計画の為に奔走し多忙だった、と言う事はあるだろうが、行方不明の一人となったから『今日』現れなかった、そうなる訳でもなんでもない。 だ、と言うのに、銀時は何故か非道い焦燥感に胸を灼かれ、落ち着き無く頭を掻き回した。爪先が触れる皮膚に傷は引っ掛からない。治ったのだから当然だ。 消えた痕の様に。土方との接点もいつかこうして失われるのだ。 TVの向こうで行方不明者になっていたとしても、そうでなくとも。 多忙で机の前の書類山に延々向かっていたとしても、そうでなくとも。 幾ら考えた所で解る筈もない。手に入れた様で、なにも手に入れてなどいない。ただ子供の癇性、我侭、どうにもならない程の腐爛の情だけが酷くもどかしくて苦しい。 抱いた所で。同情された所で。罪悪感を与えた所で。写真を撮って脅した所で。鎖を付けて縛った所で。どうやっても、銀時のこの飢餓感が埋まる様な、満ち充たされる様な幸福なぞ訪れはしないのだ。 ただ、醜い痕だけを引っ掻いて膿ませて、治りの遅いじくじくとした痛みに爪を立てて、手に入れた様な気持ちになって、支配している心地になって、それで、おしまい。 欲したから手に入らない。拒絶を恐れたから近付けない。 手を伸ばして、後悔もなくて、でも虚しかったのは、不安だったのは、こうなる結果をきっと解っていたからだろうと、今になってみればそう思える。 どうして。どうしても。岐路もした事もなにひとつが違えてはいないと思うのに、どうやっても解らない土方の心や同情しかここに残らなかった。欲しかった筈のものから最も遠いものばかりが、醜い瑕と無為な猜疑心になって、ただ執着と懊悩とを深めて、ふかめて。 「……… 、だ」 茫然と、銀時の口から意識せぬ侭に言葉がほろりと零れ落ちた。 ただそれだけ。 結局、己に理解出来たのは、それだけしかない。 与えたかったものも、受け取って知って欲しかったのも、それだけしか、ない。 届きはしなかった、届く宛のもうなくなった、最もさみしい感情。それだけしか。 「──好きだ」 もう二度と誰にも届きはしないのだろう、その意味しか持たない言葉がもう一度空気を揺らしたその時。 銀時の耳に、表の階段を上ってくる足音が聞こえて来た。 * 呼び鈴を押そうかと伸ばした指を引っ込めて、土方は暫く迷った挙げ句、玄関戸に直接手を掛けた。もう夜も遅い時間だし、外から見た限りでは灯の点いている気配もなかった。就寝中でも留守でも、迷惑な事に違いはない。 現場より『救助』されてから、一応医者に診られ、現場のひとまずの処理と屯所に戻ってからの事務処理とに慌ただしく動き回って、何とか身体が空いた時には時刻は既に翌日の日付になっていた。 ちなみに沖田の負傷は、本当にただの軽い捻挫だそうだ。己と言う原因、閉塞された環境、壁向こうにしか他者の居ない状態。それらが相俟って珍しい弱気の態度だったのかも知れない。打たれ弱いと言うのも存外間違いではないのだろうか。日頃のドS共の様子を思えば未だ眉唾だと土方は思うのだが。 ともあれ。日を改める、と言う事も無論考えたが、瑕なぞ出来るだけ早い内に塞いでおいた方が良いと思い直して、土方は結局万事屋の前まで歩いて来ていた。またずるずると日延べをしたら、折角の決意も自然消滅と言う安易な結果を求めて折れそうになる気がしたのだ。 服も着替えていないので、そこはかとなく薄汚れている。一番埃っぽい上着だけは脱いで腕に引っかけてはいるが、全身で散々土埃を被って草臥れ切った身である事には殆ど変わりなぞない。そんな形で他人の家を訪う事には多少気は退けたが──、いつまでも気懸かりにし続けるのも何だと思ったし、何より、小綺麗に整え、風呂まで済ませてあの男の前に立つ事は、どうにも変な錯覚を起こしそうで厭だったと言うのが大きいだろう。 そうして指を掛けた横引き戸は、からから、と軽い音を立てて開かれた。鍵も掛けないのか、と不用心さに顔を顰めるが、そう言えば最初の、飲み直しと誘われてこの家を訪った時も施錠などされていなかった様な憶えがある。 そっと中を覗けば、薄暗い玄関と廊下に人の気配はなく、誰かが出て来る様子もない。三和土には見覚えのある黒いブーツがくたりとした風情で脱ぎ捨てられているだけで、他の履き物は見当たらなかった。だが、それだけで充分だった。この家には間違いなく、家主であるあの男が居るのだ。 一度ごくりと緊張を飲み下して、土方は靴を脱いで玄関へと上がった。 何と言おうか、と少し考えてから、もう終わらせるのに何を今更言う必要があるのかと迷い。己の決断をひとつだけきちんと伝えて、正しく終わりにしようと決める。 もうこの関係を終わりにする事。お前の遊びにはもう付き合わないと、言おう。 それでもしも、激昂した男がまた暴力行為に及ぼうとしたら、あの時と同じ様に全力で抵抗して、そうして今度こそ完全に拒絶しよう。頭に傷を負わせるどころか、殺意を必要としなければならない事になったとしても。 最初に、理解出来ない感情を、然し殺してやる事も出来ずに、誤りごと赦した。それが己の過ちだったのだから。 真っ暗な廊下を進んで、居間の引き戸をそっと開く。電気も点いていない居間では、音のない砂嵐を映し続けるTVが点けっ放しの光源になっていた。そうして、机の向こうに置かれた椅子の上に座っていた男が、茫然とした表情で土方の姿をその目の中に捉える。 足音も気配も別段殺してはいなかった。だから、土方の来訪に気付いていなかったと言う事はないだろうが。 眠れなかったのだろうか。普段家計の困窮する男が、TVなど無駄に点けっ放しにして、真っ暗な部屋で、着替えも酒も飲みもせずに何をしていたのだろう。 砂嵐の不気味な光に照らされる、男の銀色の髪が場違いに目立って見える。そこにはもう、土方の負わせた傷痕や、それを表す様な包帯は残ってはいなかったが、それは目に見えないだけの事だ。 もっと深い何処かに残した過ちは、きっと男の裡では未だに癒されておらず、不快に膿み続けているのだろう。 「こんな時間に、悪ィな」 まるで幽霊でも見ている様な男の表情に気圧されて、土方は思いつく侭に口を開いた。出来るだけ平静通りの声音を作りながら、携帯電話をポケットから引っ張り出す。 「……その、電話番号が解りゃ良かったんだが、テメェん家の番号なんざ生憎知らねェし…、」 怖じける様に無意味に逃がした視線の先のディスプレイを見つめて、そこで土方はふと気付いた。 この男の、万事屋の電話番号すら知っていなかった事に。 否、それどころか──この男の名前すら真っ当に知ってはいない、己に。 姓名と言う知識だけなら記憶として頭に入っている。だが、相対してこの男を、実際にその名で──個人名で考えた事も思った事も、認識した事も無かったのだと。そんなことに、今になって初めて気付く。 「…………」 愚かな。本当に、愚かしい話。 恋せたかも知れない男の名前すら、考えなければ思い起こせないなど。 そんなにも怖れていたのか。男の存在が己の中で確かな一人の存在として息づく事を。 姿を見れば、人となりを知れば、関われば、どうしたって情が湧く。情が湧けば、そこに己の想いを差し挟みたくなる。望んで積極的に関わりたくはないが腐れ縁だから仕方がない。そんな『言い訳』は必要だった。 そうして築いて、気付かなかった、名前のない感情だから。形にもならなかったのは必定だったのかも知れない。男の、強すぎた情を恐れねばならない程に、土方はこの男の事など識ってはいなかったのだから。 ぱたん、と携帯電話を閉じた土方が視線を向ければ、その音に弾かれた様に男が椅子を後ろに蹴り動かして立ち上がった。 何でそんな、幽霊でも見た様な──どうしようもなく驚いて茫然としてどうにも出来ない様な表情をしているのか。そんな問いを口に乗せるより先に、伸びてきた男の両腕に土方の身体は引き寄せられていた。 「っ、」 咄嗟に、先頃まで思っていた様に抵抗しようと、反射的に背筋を強張らせた土方の──その、皮膚の上に回された男の両の腕が、微細に震えている。 今まで識らされた、乱暴な手つきや、嫌がらせじみた優しい手つきとは違う。 肩の上に乗せられている、男の頭が。背を掻き抱いた、男の腕が。震えている。 「万事屋……?」 恐る恐る呼んだ土方の声に、震える男はただ一言。 「好きだ」 その声まで、喉まで震わせて、そう、一言だけ。 「好きだ、」 「好きだ、」 震える声音の繰り返す言葉は、あの時の過ちの始まりに耳にしたものと、確かに同一のもので。思わずびくりと身を竦ませる土方に、男は何度も、何度も同じ言葉を繰り返した。 あの時とただひとつ違う、震える声と、腕とで。伝えるのではなく教えるのではなく与えるのでもなく、ただ真実心を告げるだけの様にして。 「…………よろず、や…?」 散々砂埃を吸った喉は、痛い。問いた声はきっと掠れて弱い。 だが、眼前で縋る様に震えながら抱き締め繰り返す男の声の方が、余程弱いと、そんな事をぼんやりと土方は考えた。 TVは国営放送の砂嵐。いつも一日の最後の放送はニュースと気象予報。 ひょっとしたら、現場の上空を飛んでいたあのヘリの報道で、土方の身に起きた事を、この男は偶さかにTVの中から見て知ったのではないか。そうして、身を案じていたのではないか、と。そんな可能性が不意に脳裏を過ぎる。 でもまさか。この男はそんな。いや、でも。 「好きなんだ、土方、土方、」 惑う土方の思考の合間に、それが正しい解答だと伝えるかの様に、男の必死で繰り返すだけの声が挟まれる。 あれだけ傍若無人に振る舞って、人を辱め貶める愉悦を得ていた筈の男が。『「 」』この言葉を繰り返す時だけはまるで幼い子供になって仕舞ったかの様で。 好きだ。好きなんだ。 何かの縋る呪文の様に、そんな言葉ばかりを震えながら口にし続ける男を前に、土方はひととき混乱しながら、躊躇いながら、恐る恐る問いた。 「……ひょっとして、心配、してたの、か……?」 言う傍から、頭の中に男の嘲笑う声が蘇る。そんな訳はないと囁く理性がある。ニュースを見た所で、爆発と崩落に巻き込まれたのが土方であった確信なぞ得られなかった筈だ。沖田の負傷も土方の巻き添えも、公式には発表は一切されない事が既に決定している。『名』の知れた者の負傷の情報なぞ、その命を狙う攘夷浪士たちにとっては襲撃の好機にしかならないからだ。 だから、土方は問いながらも、己が馬鹿な望みを抱いている事に気付いていた。 そう思いたいのだ、と。男が抱き続けていた情の正体のひとつは、これなのではないかと。 怯えに乗せた土方の問いに、男は何も答えずただ、益々に強く背に回した震える腕に力を込めて返して来た。それこそが何よりも雄弁な解答の様に。 「──…………、」 男の抱えて来た腐爛の情は、きっと土方には一生掛かった所で受け入れ難く理解も出来ないだろう。 こんなにも無惨な感情を向けられた事などない。こんなにも苦しい恋情など知らない。 それでも土方ははっきりと理解をする。この男はほんとうに、ただ言葉にし続けるその通りに、土方の事が好きで、好きで、堪らない。それだけだったのではないかと。 好きで、伝えたくて、伝わって欲しくて、応えて欲しくて、解って欲しくて。でもそれはきっと土方には相容れないものであると知っていたからこそ、男はその苦しさを捨てようと必死だった。 その暴力自体は間違ったものだった。行動は、誤りでしかなかった。 だが。 好きだ、と。たった一言だけ。普通に、向かってそう伝えられていたら、どうだったのだろうか。 思うが、それは埒もない想像に過ぎない。あの時までの、己の想いにまるで気付いてもいなかった土方ならば、きっとやんわりと男の想いを断っていた。そして、そうすれば男もきっと諦める事が出来た。今までの様に暢気な関係はもう築けないかもしれないけれど、少なくとも殺し損ねて苦しめる様な真似はしないで済んだ。 それは、あの時にも薄らと思ったただの想像でしかない。だからきっと無意味なものだ。 理解出来なかった男の強く歪な感情が、土方の事をただひたすらにこうして想うばかりの──ニュースの一つにも不安を覚える様な、どうしようもない程に勁いだけの恋情だったのだと言う事は、きっと間違ってはいない。あれから深まるだけ深まった執着や乾いた一方通行の情が、きっと凄く単純だった筈のそれを解り辛くした。 その確信は、誤りでも過ちでもないものでなければならない。今度こそ。 瑕を塞ぐ拒絶ではなく、開いたそこを癒す為に。 知った土方は、男の背にそっと掌を触れさせた。 「……お前の気持ちを、感情を呑み込める様になるまでは、俺には未だ時間が要る。それでも全部は受け入れきれないかも知れねェ。 ──でも、もう『解った』から」 掌の下で、男の背がふるりと震えた。とん、とあやす様に一度その背を叩いてやってから、土方は男の肩越しにそっと息を吐いた。 真っ暗な部屋の、ブラウン管の向こうの砂嵐に、果たして男はどんな不安と想像を描いたのか。 幽霊でも見た様な顔をして、確かめる様に、縋り付いて離さぬ様に、震えながら腕を伸ばす程に、こわかったのか。 あれだけ他者に酷い事をした筈の腕や言葉や心が、そんな事ひとつに怯えて揺らいでいるなどと、到底信じられない様な都合の良い変容にしか思えないのに。 きっと沖田の口にした通りに、男の感情は矢張り酷く子供じみた一心さで、そして繊細だったのだろう。止めようもない程に。留まりようもない程に。誤りをも悔いれない程に、どうしようもなく、壊したいぐらいに。 それはもう、『解った』。 聞きもしなかった、忌避した言葉の意味も。ただ伝えて解って貰いたくて必死だっただけの、遣り場と行き場の無くなって仕舞った恋情の意味をも。 「だから、お前ももうこれ以上は間違えるんじゃねぇ」 向かう衝動の先もその意味も。誤りを正しきなどと思わずに。一言伝えて寄越せば良い。 「……瑕をつけて、済まなかった」 呟きながら、土方は、いつかテーブルに叩き付けて血を流させた銀色の頭に、頭髪を抱え込む様にして手をぐしゃりと触れさせた。 もう残っていないこの瑕ではなくて、互いの心に歪に食い込んだ酷い痕の事を指していると、男はきっと理解してくれただろう。うん、と小さく頷く様な仕草に混じる嗚咽を宥める様に、土方は男の頭髪をやわやわと撫でてやる。 「欲しかった、訳じゃなくて。ただ、失いたくなくて、解って貰いたくて、でもそんなのァ無理で、だから全部捨てちまえたらと思って、」 土方の背を縋る様に掻き抱きながら、男はあの日の事を泣きながら謝る。酷い事をしてごめん、でもどうしても好きなんだ。棄てられないんだ。そう繰り返しながら。 「解ったから。もう、解ったから」 同じ様に繰り返して、土方は頷きを返す。 男は──否。坂田銀時と言うこの『男』は。 手に掴んだものを抱えようと、護ろうと、愛そうと、愛して貰おうと、ただ必死だっただけなのだ。 バッドエンドマイナス状態からどこまで浮かべるかと言う無謀な挑戦。……やっと0.5になったぐらい? 絆されると碌な事にならんのが常ですが、この臆病者銀さんなら多分大丈夫だと思…います。 ← * * * いつもの蛇足。 説明とか…思いの外何もなかっt どうでも良い方は黙って回れ右推奨。 リクエスト(?)頂いた、わくらば〜の続きと言うか救済案でした。とことんマイナスの、救う心算無い侭で終わった所をどうプラス補正するかと言う課題は初めてでしたが…、や。ギャップルール補正が最初からあるのって良いですね。 結構に銀さんが恋する理由不明瞭で思い詰めがちになるぱてぃーんが多いですが…、先生に拾われるまでの経緯は解りませんが、ちっちゃかった頃に愛されないと愛し方も解らなくて、愛したい人からして手探りになっちゃうんじゃないかなあと言う所がどうもキャラクターイメージの根底にあってつい。 傷つけ合ってそのうちぴたりと収まる形を見つければいんじゃね、と言う結論。 |